「万国の労働者よ、団結せよ」 と書かれている本を読了しました 。

● 「万国の労働者よ、団結せよ」 と書かれている本を読了しました 。
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書名: 新装版・共産党宣言
   初版ブルクハルト版(1848年)
訳著:的場昭弘
版元:作品社
発行:2018年8月
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ようやく読了しました。
「万国の労働者よ、団結せよ」
という有名な言葉は、この本に書かれています。
日本共産党については、中国共産党北朝鮮などのイメージが先行してしまい、何も知ろうとせずに敬遠している人がほとんどだと思います。
わたしも同じでしたが安倍騒動のおかげさまをもって、この党が主張していることを聞いたり、党員のみなさんの様子を拝見する機会を得ているうちに、悪い政党ではないように思えてきたんです。
そこで、そのベースとなる思想、即ち「共産主義」のことを知りたくなり、この本を読んでみた次第です。
色々なことを書くと、とんでもなく長文で内容も散漫になってしまいます。
ですから、わたしが感じた三つのことを述べ、そして最後に自分なりの結論を書こうと思います。
生まれて初めてこういう思想に接したので、思い違いがたくさんあると思います。
よろしければ、どなたかご指摘いただけると幸いです。
(結局長文になってしまった。ごめんなさい)
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《 共 産 主 義 は 民 主 》

わたしは、「共産」と「民主」という言葉は相対立する考えだと思っていましたが、それは違うようです。
本当は、共産=民主のようです。
資本主義の世界では、民主主義を標榜している国が多いですよね。
でも資本主義という縛りがあると、企業(経営者)が豊かになるのを優先して被雇用者は二の次(トリクルダウン)、このためには被雇用者を犠牲にしても仕方ない(解雇)という考えになりがちです。
(安倍のおかげで、国内の大企業の内部留保は446兆円。 搾取そのものでは?)
(安倍は、法人税率を下げた減収分を、私たちの消費税を10%に上げて補填.)
(安倍は、奨学金の返済に利子をつけた)
(安倍は、要介護1、2の人の支給停止を検討)
(安倍は、7年間も据置きの介護職員の報酬額を見直して、何と引き下げた!)
これが本当の「民主」と言えるでしょうか?
言えませんよね。
共産主義の世界では、一部の人(雇用者)が多くの他人(被雇用者)を働かせて得た富を、生産や経営に必要な分として私物化するのを禁止、私たちが共有します。
そして働いた人が、自分や家族が消費に使用する分を各自で所有するべきだと説いています。
共産主義の世界では、わたしたちは財産を持つことができない」
と思われがちですがそれは間違いです。
こんなことが書いてありました。
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一人の人間が働いてその所有を自分のものにする人格的所有(personlich)と、そうではなく他人の労働を所有することから生まれる私的所有とを区別する(p142より)。
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共産主義は、一人一人の市民のための思想、ほんとうの意味での「民主」だと思います。
『共に生産する、だから共産』
素敵な言葉だと思います。
共産主義は「わたしたちに良かれ」という思いから生まれた思想であって、日本会議の安倍たちが目指す「わたしたちを管理下に置く」ための思想ではありません。
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《 こ れ か ら 世 の 中 は ど う な る? 》

こんなことが書いてありました。
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被雇用者は、雇用者が創り出しているようなものだ。
雇用者がお金儲け(=被雇用者の分け前を搾取)をしたければ、人を雇用(=搾取)する必要があるから。
雇用者は、お金儲け(搾取)をよりしたいがために、より沢山創らなくてはいけない被雇用者(被搾取)との間で自ずと対立が発生、結局多勢に無勢となり雇用者の崩壊と被雇用者の勝利は、どちらも避けることができなくなる。
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われわれは『最後に必ず勝つ』と楽観視しています。
わたしも、今までの世の中には『最後に必ず勝つ』というベクトルが、確かにあったように思えます。
でも、、、、、。
これからも、このベクトルは健在なのでしょうか?
つまり、、、
これからは、雇用者は必ずしも被雇用者を必要としないのでは?
・スーパーのレジは無人になりつつあります。
無人の電車はすでに実用化。
・タクシーも自動運転が発達して無人化するでしょう。
ほとんど全ての人たちの雇用や存在を失くしても、雇用者は痛くも痒くもない。
『最後に必ず勝つ』のは、わたしたちではなく安倍等ごく一部の人のように思えてきます。
安倍という名前が象徴する流れに対峙する戦いは、今まではなかった新しい戦いなのでは?と思うんです。
ですから、共産主義の新しいベクトルを示してもらいたいし、わたしも自分のこととしてそのベクトルを探し求めなければいけません。
このままでは、、、
「人(例:人権)」より
「世の中の仕組み(例:国)」が優先されて、
「仕組みを動かすことができる一部の大金持ち」、
即ち安倍が言う「美しい日本人」だけの世の中になってしまいそうな気がします。
現に安倍は、この度の改憲騒動で「第97条_基本的人権」の条項を削除しようとしています。
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《 意 外 に 思 っ た 》

最も意外に思ったのは、共産主義の思想的な根底にはキリスト教の精神が根付いているように思われることでした。
党の草創期のお話の中には、キリスト教の組織との関わりがしばしば登場します。
『自由、平等、博愛』
という精神をベースにしているようです。
何故だろう? フランスの三色旗と同じです。
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共産主義は、本源的にはキリスト教にまで遡るプロレタリアの福音であるが、この二つが共通してもっているものは、その教義が大学のような場所ではなく、貧しいものの仕事場や住居で普及されねばならないということである。
ユダヤ人にとっては怒りであり、ギリシア人にとっては愚かなことであったキリスト教の福音と同じように、共産主義は、特権階級にとっては怒りであり、世界の賢人にとっては愚かなことであるといった性格をもつ。(p339より)
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わたしは数年間だけキリスト教の教会に通っていたことがありました。そして通い詰めるにつれて、自分みたいな人でもシスターになれるだろうか?と思うようになっていました。
父のお気に入りだったコーヒーショップのマスターのお姉さまがシスターなので、思いをうち明けたら、
「あなたみたいに自由に生きてる人は、難しいんじゃないの?」
実は、党員のみなさんの様子を遠くから拝見していると、何故かシスターや修道士の立ち振る舞いと重なって見えることがあり、自分でも不思議に思っていました。
無駄口を発せず、粛々と、テキパキと、時には生き生きと活動されている様子が重なって見えたものです。
なぜ重なって見えたのか、この本を読んで初めて理解できたように思えました。
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いろいろな人がいます。
みんながみんな、こういう風にはなれないと思います。
でも日本共産党は、LGBTなど人々の多様性を受け入れて、
「自分たちは、そうでない人たちともいっしょにやっていく」
と常日頃より声を挙げています。
日本共産党は、中国共産党のような一党独裁ではなく、連立政権を目指しています。
そんな日本共産党がこの日本に存在するのは、わたしたちにとって幸い(福音)なことではないかしら。
わたしは、党員のみなさんをリスペクトします。
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《 結 論 》

『本来の共産主義は良い思想である』
日本共産党の方々から、折に触れて聞く言葉。
中共などは共産主義が目指す本来の姿ではないし、日本共産党はこういう国づくりを目指しているのではない」
今のわたしはこの言葉を信じてよいのでは、と思っています。
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※ 追 記
やっぱり長文になってしまいました。
ごめんなさい。
ここまで読んでいただいた方、おつかれさまでした^^。
恐縮してしまいます。ありがとうございました。
最後に志位さんが奏でるショパン、聴いてください。